建設業で労働者派遣が可能な業務とは?対象の業務をご紹介!

公開日:2022/07/15  


建設業での一般労働者の派遣は違法にあたります。しかし、業務内容によっては違法でないものもあります。そこで、建設業で派遣労働者が禁止されている業務の内容と、違法ではない業務内容を紹介します。また、派遣受け入れ先企業が守るべきルールについても解説。派遣労働者の受け入れを検討しているのであればしっかりと理解しておきましょう。

建設業での人材派遣は禁止されている

建設業は人手不足を解消するために同業ほか社と協力して従業員を派遣することはありますが、一般労働者の派遣は禁止されています。それは会社の適切な労働環境の構築を目指すためや派遣労働者を守るためなどの理由があるからです。しかし、建設会社であっても業務内容によっては派遣の受け入れも可能です。

派遣が禁止される建設業務の一例

派遣労働者が禁止されている建設業務は、以下のようなものがあります。建設現場の人手が足りておらず労働者の派遣を希望する際は、禁止されている業務をさせないよう注意しましょう。

・建築現場における資材の運搬・組み立てなど
・コンクリートの合成・建材の加工
・工事現場内での資材・機材の配送
・資材置き場の整理や残材の片付けなど
・壁や天井・床の塗装・補修
・建具類等の固定または撤去
・電飾版や看板などの設置または撤去
・工事後の現場の整理・清掃・内装仕上げ
・イベント会場などの大型仮設テントや大型仮設舞台の設置
・仮設住宅の組み立て
・建造物や家屋の解体

建設業でも派遣が可能な業務

人材不足をカバーするために派遣された労働者は、以下の業務をすることが可能です。禁止されている業務と可能な業務はどのようなものがあるのか把握し、違法な派遣をしないようしっかりと理解しておきましょう。

■現場事務所の事務員

事務員はどの会社でも安定した需要があります。建設業全体の問題として「労働環境が構築で来ていない」がありますが、事務の業務は労働環境が整っているケースも多いです。そのため、現場事務所の事務員の業務は派遣であっても違法にはなりません。

CADオペレーター

CADオペレーターとは、CADの操作を専門的に行う仕事です。CADはものづくりを行う業界で幅広く使用されており、建設業のほかにも機械・輸送機器・電子部品・家具・服飾品を作り出す現場でも求められる仕事です。

しかし、CADオペレーターとして活躍するにはCADの操作に精通していることや、図面などで形を表現するためのルールを知っておかなくてはいけません。社員にスキルが備わっていることが理想ですが、工事現場での業務が必要ないことから派遣やフリーランスで活躍するCADオペレーターに業務を任せることが可能というわけです。

■施工管理業務(工程管理・品質管理・安全管理など)

建設現場での作業は違法ですが、施工管理業務であれば問題ありません。工事に直接かかわる作業をしているわけではないため、派遣労働者に業務を任せられます。

■現場外からの資材の運搬

現場内での資材の運搬は違法ですが、現場外からの運搬は違法ではありません。

■簡易テントの設営やパーテーションの設置

大型テントや大型仮設舞台の設営・設置は違法ですが、簡易テントやパーテーションであれば大丈夫です。また、椅子の搬入や舞台装置・大道具・小道具の設置等も違法な業務には含まれません。

人材派遣を受け入れるときのルール

違法な派遣をしないためにも、人材派遣を受け入れるときのルールを理解しておきましょう。たとえば離職1年以内の労働者の派遣受け入れ禁止や派遣労働者と派遣先社員等の均等・均衡待遇などがあります。これらを守れず違法な派遣をしてしまうと、1年以下の懲役または100万円以下の罰則が科せられます。

■派遣できる期間は原則3年が上限

派遣労働者を派遣できる期間は、原則3年が上限です。建設工事の現場ではスケジュールが変更になることもあるため、3年を超えないように期間を決めておく必要があります。

■派遣労働者を特定しようとする行為

派遣労働者を特定しようとする行為は、派遣法第26条第6項で禁止されています。紹介予定派遣の場合は例外ですが、事前の面接や面談、履歴書を確認するなどの行為は禁止です。どのような人が派遣されるのか気になる気持ちはわかりますが、事前に特定しようとする行為は禁止されているため注意しましょう。

■企業と派遣元との間の適切な派遣契約の締結

適切な派遣契約とは、業務内容・就業場所・派遣期間・派遣契約の中途介助の際に雇用の安定を図るための措置について定めることです。詳しくは厚生労働省の要領を確認してください。また、契約上は請負であっても、ほか人の指揮命令の下で働かせるなど「労働者の貸し借り」もできません。貸した側も借りた側も労働者派遣法違反となります。

■派遣労働者の適正な就業環境の確保

派遣労働者を受け入れる企業は、派遣労働者の適正な就業環境を確保しなければいけません。たとえば、ハラスメントの防止・派遣労働者から苦情があった場合の処理などです。

■派遣先責任者の選任

各事業所において最低1人「派遣先責任者」を選任しなければいけません。派遣元事業所との連絡調整や適正な派遣就業の確保に必要なため。派遣労働者を受け入れる際は派遣先責任者を選任しましょう。

■派遣労働者を雇い入れる努力義務・求人の告知義務

基本的に、派遣を受け入れた企業は受け入れ終了後に直接雇用するか検討する義務があります。簡単にいうと、派遣労働者が一定の条件に合致する場合は、その派遣労働者を雇う言入れる努力義務があるということです。また、一定の条件を満たす派遣労働者に対して、正社員に限らず自社の求人を告知する義務もあります。

■中途解約した場合の新たな就業機会の確保

派遣を中途解約する場合は、派遣先の関連会社での就業のあっせんなど、派遣労働者の新たな就業機会の確保を図ることが必要です。

 

建設業において派遣労働者が禁止されている作業、違法にはならない業務の内容について解説しました。また、派遣を受け入れる際のルールもわかったかと思います。一般的な企業とは異なり、建設業界は少し特殊です。そのため、派遣労働者を受け入れるにはきちんとルールや可能な業務について理解しておきましょう。

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