無期雇用契約(常用型派遣)は有利?いまチェックしたい雇用形態について

公開日:2023/05/15  最終更新日:2023/04/21

無期雇用契約

無期雇用契約(常用型派遣)は、事務経験を積みたい場合や、若年層がキャリアを形成したい場合には有利になるかもしれません。しかし、無期雇用契約(常用型派遣)は、たしかにメリットもありますが、デメリットの方が多いでしょう。そこで今回は、無期雇用契約(常用型派遣)の働き方やデメリット、おすすめできない理由を解説します。

無期雇用契約(常用型派遣)という働き方

無期雇用契約(常用型派遣)は登録型派遣とどのような違いがあるのでしょうか。ここでは、無期雇用契約(常用型派遣)について解説します。

無期雇用契約(常用型派遣)とは

無期雇用契約(常用型派遣)とは、派遣会社の社員として雇用期間を定めずに契約する派遣社員のことです。無期雇用契約(常用型派遣)として働く場合は、派遣会社の採用試験に合格することで、派遣会社に雇用されます。

働き方は登録型派遣と同様に、派遣先企業での労働です。誤解されやすいですが、雇用形態は無期雇用の派遣社員となるので、正社員ではありません。

無期雇用契約(常用型派遣)と登録型派遣の違い

登録型派遣は派遣登録した段階では雇用契約は結ばれておらず、希望の派遣先企業の見学などを経て派遣先が決まったら雇用契約を結びます。給与はほとんどが時給です。雇用期間が終了すると次の派遣先が決まるまでの待機期間は無給となります。

それに対して無期雇用契約(常用型派遣)は、派遣会社の社員となるため、待機期間であっても有給です。また、月給制になったりボーナスが支給されたりするので安定した収入が得られます。

無期雇用契約(常用型派遣)はデメリットしかないってホント?

無期雇用契約(常用型派遣)は安定して働くことができますが、デメリットを多く感じることもあるでしょう。ここでは、無期雇用契約(常用型派遣)のデメリットについて解説します。

契約解除の可能性がある

無期雇用契約(常用型派遣)は無期間での契約になりますが、契約があるということは契約解除の可能性があるということです。せっかく採用試験を通過できたのですから、契約を解除されないためにも、日々向上心を持って仕事をする必要があります。

しかし、正社員ではなく登録型の派遣社員でもない無期雇用契約(常用型派遣)は、高いモチベーションを維持し続けることは難しいかもしれません。

採用試験がある

派遣登録をするだけの登録型派遣社員と違い、派遣会社にエントリーして書類選考と面接の採用試験があります。パソコンやスマホなどから、基本的な個人情報のほかに、職歴や持っている資格、自己PRなどを詳しく記入して書類選考です。

書類選考に通過すると面接を行い、最終選考を経て本採用となります。採用基準は厳しく、社会人経験がない場合や30歳以上であると本採用とならない可能性が高いです。

仕事を選べない

次の派遣先が決まるまでの待機期間がありますが、無期雇用契約(常用型派遣)には給与が支払われます。そのため、労働していないのに給与を支払うことは派遣会社の利益にならないため、無理にでも新しい派遣先を紹介して決めさせることもあるでしょう。

もちろん希望する派遣先を紹介してもらうことはできますが、毎回通るわけではありません。そのため、職場を転々とすることになり、どんどんストレスが溜まる要因になります。

無期雇用契約(常用型派遣)のデメリットにも目を向けてみよう

無期雇用契約(常用型派遣)を目指す場合は、デメリットをしっかり理解した上で目指しましょう。ここでは、無期雇用契約(常用型派遣)をおすすめできない理由を解説します。

正社員を目指すべき

無期雇用契約(常用型派遣)として働くためには、採用試験を受ける必要がありますが、正社員になれません。安定した収入を求めるのであれば、同様の採用試験を受けて正社員になれる企業に就職した方がいいでしょう。

昇給があるうえ、高い評価を得られれば役職が付いて地位を築けることも考えられます。無期雇用契約(常用型派遣)は、安定した収入や地位を求めるにしても、自由に働くにしても、どれも中途半端な雇用形態といわざるを得ません。

登録型派遣の方が向いている場合もある

無期雇用契約(常用型派遣)は、決して高収入が得られるわけではなく、むしろ給与が上がりにくいという実態があります。その上、登録型派遣のように自由に時間を使うこともできません。

それならば、経験を積めば時給の交渉が比較的容易にできる登録型派遣の方が、高収入を得る可能性があるうえ、時間も自由に使えます。そのため、無理に無期雇用契約(常用型派遣)を目指すより、登録型派遣の方が向いていることもあるでしょう。

派遣社員として働いて経験を積んだ後、正社員になりたい場合は紹介予定派遣を選択することもひとつの方法です。

まとめ

無期雇用契約(常用型派遣)とは、派遣会社の社員として雇用期間を定めずに契約する派遣社員のことです。登録型派遣社員と違い、給与は月給制でボーナスも支給されるうえ、次の派遣先が決まるまでの待機期間も給与が支払われます。

しかし、無期雇用契約(常用型派遣)のデメリットは多くあり、契約解除の可能性があること、採用試験があること、仕事を選べないことなどです。無期雇用契約(常用型派遣)をおすすめできない理由は、安定した収入を求めるならば、ほかの企業の採用試験を受けて正社員になった方がいいことや、登録型派遣の方が収入を多く得られて時間が自由に使えるからです。

おすすめ関連記事

サイト内検索

【NEW】新着情報

建設業界における派遣労働者は、特有の課題と機会に直面しています。キャリアアップを目指すには、効果的なスキルと資格の向上、派遣から正社員への転換など、様々な戦略が必要です。この記事では、これら
続きを読む
建築分野で急速に普及しているBIM技術。その中で注目を集めるのが、BIMオペレーターという職業です。この記事では、BIMオペレーターの将来性や年収、必要な資格に焦点を当て、その魅力やキャリア
続きを読む
建設業界で働く際、派遣社員としての給与について気になる方も多いことでしょう。この記事では、建設業派遣の平均時給やボーナスの有無に焦点を当て、建設業派遣の給与事情や同一労働同一賃金の制度などを
続きを読む