共働きでも家事・育児分担するコツはある?
女性の社会進出が進んだことで、共働き世帯は年々増加しています。実際に2012年以降から共働き世帯が急増し、2019年には共働き世帯数が専業主婦世帯数の2倍となっています。しかし、共働き世帯では夫婦ともに忙しく、家事や育児に悩みを抱えている家庭も多いでしょう。そこで本記事では、共働きでも家事・育児分担するコツについて紹介します。
共働きでありがちな問題・悩み
最近では専業主婦世帯数よりも共働き世帯数の方が多いというデータがあります。そして、共働き世帯の最大のメリットは、収入が安定していることです。夫婦ともにフルタイムで働いていると、毎月得られる収入が多くなり、収入面では大きなメリットがあります。
また、どちらかが病気や怪我で働けなくなったとしても、一定の収入が得られるため生活に安定感があります。また、所得が高いことで、子どもを希望の学校に進学させることができたり、好きなものを購入できたりと生活の自由度が高まることも共働き世帯のメリットといえるでしょう。
しかし、共働き世帯にはメリットだけでなく、デメリットも存在しています。なぜなら、夫婦ともにフルタイムで働いていることで、家事や育児に使える時間が限られるからです。そのため、共働き世帯は収入面では悩みを抱えていなくても、家事や育児の面で悩みを抱えている家庭が多いのです。
たとえば、家事や育児の負担の偏りについて悩みを抱えている家庭が増加しています。なぜなら、女性の社会進出が浸透した現在でも、家事や育児の負担は女性に偏っている家庭が多いからです。つまり、夫婦ともにフルタイムで働いているにも関わらず、女性への家事や育児の負担が大きくなっている現状があるのです。
また、共働きをしていても家事の内容やボリュームは専業主婦世帯とほとんど同じです。つまり、仕事以外の時間を家事や育児が占めてしまい、自分のプライベートな時間を取ることができないことで悩んでいる方も一定数います。
その他にも、お子様がいる共働き世帯では、子どもが怪我や熱で学校にいけない場合、女性ばかりが仕事を調整する家庭が多い傾向にあります。そのため、多くの仕事を抱えている状態でも子ども中心のスケジュールとなってしまい、仕事と家庭の両立に悩んでいる女性が多いのです。
共働きの悩みを解決するコツはある?
収入面で大きなメリットがある共働き世帯ですが、家事や育児と仕事の両立が難しく、悩みを抱えつつ働いている方が多いという現状があります。しかし、工夫次第で悩みを解決できることもあります。
まずは、お互いが忙しいことを理解し、どちらかに家事や育児の負担が偏らないようじっくりと話し合いを行うことが重要です。たとえば、どのような家事をいつ、何分かけてやらなければならないかを明確にしたり、家事分担を決めてしまったりと工夫次第でお互いの負担を軽減できます。
また、完璧に家事をこなそうとするのではなく、宅配サービスを利用したり、家事代行サービスを利用したりすることも家事の負担を軽減するコツといえるでしょう。さらに、家事や育児だけに時間を取られないよう、自由時間や休日に出かける予定を組み込んでおくこともおすすめです。
その他にも、急に子どもが熱を出してしまった際にどちらが対応するかを話し合っておくことも大切です。あらゆる事態を想定し、ケースに応じて対応方法を決めておくことで共働き世帯であってもスムーズに対応できます。
共働きに最適な働き方は派遣社員?
どんなに工夫して生活をしても、共働き世帯が忙しいことに変わりはありません。実際に、令和2年度版男女共同参画白書のアンケートでは、第一子の出産を機に仕事を退職した方の退職理由のほとんどが、家庭と仕事のワークライフバランスを保つことができないというものです。
つまり、フルタイムの共働きでワークライフバランスを保つことが難しい場合は、どちらかが雇用形態を変更することもひとつの手段といえるでしょう。そこで、近年では派遣社員という働き方が注目されています。
派遣社員とは、派遣会社と雇用契約を結び、派遣先を紹介してもらう働き方です。そして、派遣社員は正社員ではないため、勤務地や残業なし、週2日出勤など就労環境に対する希望を伝えることができ、条件に合う職場を紹介してもらうことができるのです。
そのため、共働きで時間がないことに悩んでいる場合は、派遣社員への転職を選択肢に加えてみることをおすすめします。そして、夫婦のどちらかが派遣社員として働くことで家庭内に余裕が生まれ、夫婦間のトラブル解消や家庭の悩みを解決することにつながります。
2012年以降に急増した共働き世帯は、収入面が安定していることがメリットです。しかし、家事や育児にかける時間がないことで悩んでいる方も少なくありません。そこで、家事負担について相談したり、自由な時間を設けたりしてストレスを抱えない工夫をすることが大切です。また、お互いが正社員で働くことで家庭とのワークライフバランスを保つことが難しい場合は、派遣社員という雇用形態を選択することも一つの選択肢です。